こんにちは。よぎふるです。
長野県木曽郡木祖村の特産品である「お六櫛」をご存知でしょうか。
手のひらサイズのちいさな「みねばり」という木で出来ている櫛には約10cmの幅に細かいもので
約100本もの歯が引かれています。
木曽は木工製品が有名です。
父の実家が木曽であったので子供のときから馴染みがあったのですが、子供にとって漆のお椀や箸・つげ櫛なんて興味はありませんでした。
しかし最近、木曽の「お六櫛」が何かと話題でテレビでも取り上げられフランスでも人気だと言うではありませんか!
梳かすだけで髪がツヤツヤになる櫛!私も手に入れてみました。
買ってよかったお気に入りの一品です。
お六櫛とは
お六櫛には次のような伝説があります。
妻籠の旅籠屋に「お六」という美しい乙女がいました。お六はいつも頭の病に悩まされておりました。 そこである旅人が教えてくれたように御嶽大権現に願掛けをしたところ「みねばりという木で作ったすき櫛で、朝夕髪を梳かせば必ずや治る」というお告げがありました。お六はさっそく言われるとおりにみねばりの櫛を作り、朝夕髪を梳かしているうちに、日ならずしてお六の病はすっかり直ってしまいました。
このことがあって、近くで取れるミネバリで作った櫛を旅人に売り出したところ大変な評判となり、全国に知れわたりました。 享保のころになって鳥居峠の近くに材料となるみねばりの木があることから薮原でもお六櫛を産するようになったと言われています。引用: 木曽のお六櫛 お六櫛とは?
「お六櫛」と一口に言ってもさまざまな種類があります。
- 櫛の大きさ
- 歯の荒さ・細かさ
- 櫛の形
髪型や髪質に合わせて選ぶことができます
お六櫛は「手のひらサイズの芸術品!」
私の使っている櫛は、ちょうど手のひらに納まるサイズです。
櫛の片方のみに歯のついている片歯タイプで、9.3cmの幅に68本の歯が挽いてありました。(1本は折れてしまいましたが・・・)
手触りもよく、木目も美しいまるで芸術品のような櫛です。歯の部分にも木目が透けて見えます!
お六櫛を使ってみると
普段はプラスチック素材のブラシを使っていましたが、お六櫛ではこんな効果を感じました。
とにかくツヤツヤ・サラサラ
櫛の歯が細かいため髪に通すだけでほこり等がとれて艶が出ます。梳かした後はサラサラになります。
あまりにもきれいになるので、ずっと梳かしていたくなってしまいます。
櫛に含ませてある椿油の効果もあり、髪の毛がしっとり落ち着きます。
頭皮のマッサージになります
美髪は髪の毛だけでは作られません。健康な髪の毛には健康な頭皮が欠かせません。
お六櫛は頭皮に当たる感じは硬いのですが、歯の先端が丸くなっているので痛くありません。むしろちょうどいい刺激が頭皮に与えられマッサージ効果があります。
しばらく梳かしていると頭皮の血行が良くなり、頭が温かくなってくるのがわかります。
静電気がおきません
普段使っていたプラスチック素材のブラシではどうしても静電気が発生してしまいましたが、お六櫛では静電気を感じませんでした。
実は、お六さんの頭の病(頭痛)は静電気によるものだったのでは?という説があります。
みねばりでできた櫛で髪の毛を梳かすと静電気がおきないので頭痛が治ったというのです。
健康な人は自然に放電するので静電気が起きません。帯電してしまう人とは静電気が起きやすい人であり、それが原因で頭痛や肩こり・冷え性などの症状が出やすいというのです。
静電気は木製品に触ると放電されるので、お六さんがみねばりの櫛を使うことによって放電が促され頭痛が治ったのかもしれません。
なんとなく切れ毛・枝毛が減ったような気が・・・
髪の毛を伸ばしていると毛先がだんだん傷んできます。
私の場合、セミロングで縮毛矯正をしているのでそんなに頻繁に美容院には行きません。5~6ヶ月ほど放置状態なので美容院に行くときには毛先がすっかり傷んでいます。切れ毛や枝毛が気になります。
しかしお六櫛を使い始めてから毛先の傷みが減ったような気がしました。
実際、美容院でも「そんなに傷んでいませんよ」とのこと。
毎日こまめにブラッシングをするようになったからなのか、お六櫛のおかげなのか・・・。たぶん両方の相乗効果なのでしょう。
フランスでは”MINEBARI” (ミネバリ)の名前で人気!
フランスではこのお六櫛、材料の木の名前そのままに “MINEBARI” (ミネバリ)と呼ばれて人気だそうです。
私も会ったことがありますが、日本文化に興味のあるフランス人は本当に日本のことに詳しいのです。
最近のポップカルチャーだけでなく、伝統的な華道や茶道の知識は日本人の私よりもはるかに豊富です。
そういった方たちに人気になるというのは嬉しいことですね。
私がお六櫛を購入した木曽の道の駅 「きそむら道の駅」 の店員さんによると、
「もっと目の荒いタイプの櫛が人気ですよ」と教えてくれました。
海外の櫛は日本のものほど歯が細かくないでしょうし、髪の毛の質も日本人とは異なるでしょうから、荒いタイプが人気なのですね。
軽くてかさばらないし、一生ものなので海外の方へのお土産には最適です。
お手入れをちゃんとすれば一生もの
せっかく手に入れたお気に入り。長い間大切に使いたいものです。それには日々のお手入れをきちんと行わないといけません。
とはいえ、それほど難しいことはありません。
- 水は厳禁(濡れた髪では使わない)
- 目のゴミ・埃をとる
- 油分を補給する(椿油・杏子油など)
櫛の目が細かいので歯ブラシなどを使うときれいに埃が掃除できます。
油分の補給は櫛に油を塗って(浸して)ビニール袋に密閉して一晩置けば良いと教わりました。年に1回で十分だそうです。
なお、 「きそむら道の駅」 で購入したお六櫛はすでに椿油がなじんでいるのですぐに使えます。1年経ったら油分を補給します。
まとめ
地元や県内の名産品といえば「いつでも買える」なんて思ってしまい、なかなか手にすることはありませんでした。
こういうものって県外や海外の人が評価をしてくれることによって、改めて地元の人もその良さに気づかされるのですね。
本当にシンプルで丁寧に作られた櫛です。
「いつでも買える」から「思い切って買った」にしてよかったです。
これで県外や海外の人にも自信をもっておすすめできます。
では、ごきげんよう。(^_^)/~
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